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傾聴のすすめ(聴く技術向上のための研修)

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※本ページはプロモーションが含まれています。ご了承ください

この研修内容はPDFとして簡単に印刷できるから社内研修の時に使ってね

ほかにも研修資料がありますのでご利用ください。

研修資料一覧はこちら

傾聴とは

傾聴とは、しっかりと話を聴いて、話を否定せず、共感的理解を示すこととされています。

一般的に「話をじっくり聴く」や「時間をかけて深く話を聴く」などのイメージがありますが、それだけではありません。

利用者の中には、「話だけ聞いてもらえばいい」という方もいます。サービス提供前後、ケア中に話をすることはありますが、30分、1時間話だけをするという介護保険上のサービスはありません。

短時間の会話の中でもこれからお伝えすることを意識することで、傾聴の効果を手に入れることができます。いきなり、すべてを意識するのは難しいと思います、少しずつでも良いので実践するように心がけていきましょう。

傾聴の必要性とその効果

傾聴することで、話し手に安心感を与え、信頼関係がより深まる効果が期待できます。

また、話し手は人に話すことで話した内容を整理ができるという効果も期待できます。

カタルシス効果

自分が今悩んでいることや苦しんでいることを人に話すことによって、不安や緊張状態がほぐれて気持ちが楽になることを言います。

傾聴の基本的なポイント

バイステックの7原則

傾聴に欠かせない考え方として、相談援助技術の分野における「バイステックの7原則」があります。内容を理解することで、傾聴の基本を学ぶことができます。

個別化

個別化とは、一人一人異なる考え方を持っており、同じ悩みや問題は存在しないというものです。

話を聴いていくなかで、「あぁ、この話はこのタイプ(ケース)の事だな」と、決めつけないことが重要です。

意図的な感情表現

話し手は、話をするときには「うまく話せるのだろうか?」「話をしっかり聴いて受け止めてもらえるのだろうか?」という不安があります。

その中で、話し手が自由に感情を表現できる環境を提供できること、話の内容(特に否定的な事柄)を話し手の感情として認めることが大切になります。

感情表現によって、話し手は自分の周りの環境を外的、内心的を客観視することができます。

統制された情緒的関与

聴き手が、話し手の感情に飲み込まれないように感情をコントロールすることを言います。

過度な感情移入をしないように意識することが必要です。

受容の原則

いきなり頭から否定しないで、「なぜそのような考え方になるのか」を理解しようとすることです。

非審判的態度の原則

聴き手は、話し手の考え方や行動に対して「善悪の判断をしない」という考え方です。

善悪や正誤は判断せず、あくまで「そのような考えを持っている人」として、一歩引いて話を聴けるようになることが大切です。

自己決定の原則

「自分の行動を決定するのは、話し手自身である」という考え方です。

話し手本人の意思決定能力を確認しながら、できることを引き出してあげることが必要です。また、聴き手は自分が正しいと思う方向に、命令することや指示をしないことも必要です。

秘密保持の原則

「(話し手の)個人情報やプライバシーを他にもらしてはいけない」という考え方です。

個人情報の範囲として、利用者本人の情報だけではなく、利用者の家族に関する情報や職場の同僚の情報も含まれるので注意が必要です。

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傾聴のコツ

「共感」して話を聞くためには

共感とよく間違われる言葉で、同情があります。話を聴いていると、共感が大切なことは理解しているけども、共感がいつしか同情に置き換わっている場合があります。共感と同情の違いを意識することが必要です。

共感とは・・・話してと聞き手が対等な立場で、話の内容ではなく、話し手の感情を受け止め、理解しようとすること。(物事の判断基準が話し手

同情とは・・・相手のことをかわいそうなので、なんとか助けてあげたいという感情のこと。同情した時点で(思っていなくても)相手より上にいる立場になり、自分の気持ちが、相手の感情に巻き込まれていることになります。(物事の判断基準が聴き手

共感するときには、話し手のペースに飲み込まれないように注意しましょう。

特に相手が人の悪口を言っている時には、あくまでその人の意見であるので、無理やり話をあわせようとして悪口をいう必要はありません

自分の体験談、「私なら~」に注意

自分の体験談相手の話が終わらないうちに、話してしまう。話の途中で私なら~する」と意見してしまう人は注意が必要です。

話の主導権はあくまで話し手です、体験談や意見をしてはいけないというわけではありません。あくまで、相手が話し終わってから、相手に聞かれた場合に話をするように心がけましょう。

聴くときの姿勢や表情に気を付ける

腕組みや足組みで話を聴くのは、話し手に「聞いてあげている」という印象を与えてしまうので避けましょう(無意識に腕組みをする方は特に要注意)。

話し手の目を全く見ない、逆にじっと見つめることもNG。

・適度な「うなずき」や「あいづち」、自然な顔の表情、話し手との適切な距離に注意する。

実際は時と場合によって使い分けが難しいので、意識するだけでも違ってくると思います。「うなずき」や「あいづち」は少し多いかなぐらいがちょうど良いかもしれません。

まとめ

・傾聴とは、じっくり話を聴くだけではない。短時間でも、傾聴はできる。

・傾聴により、話し手に安心感を与え、信頼関係がより深まる効果が期待できる。

・「バイステックの7原則」を意識して話を聴こう。

・共感と同情の違いを理解しよう。

・話の主導権は話し手。体験談や意見は相手が話し終わってから、相手に聞かれた場合に話をする。

・聴くときの姿勢や表情に気を付けましょう。

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