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この研修内容はPDFとして簡単に印刷できるから社内研修の時に使ってね。
この記事の一番最後にあるよ!
参考資料:厚生労働省「熱中症関連情報」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/index.html
熱中症とは

熱中症とは、高温多湿な環境下で発汗による体温調節などがうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態のことをいいます。
屋外だけでなく、屋内で何もしていないときでも発症します。
高齢者と熱中症

熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者なんだよ。
高齢者の方は特に熱中症に気をつけなければならないんだ。

なぜ高齢者が熱中症になりやすいの?
高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能が低下しています。
暑さに対する体の調整機能も低下しているため、熱中症になりやすいのです。
障害者の方も腕をうまく動かせない方は自分で水分をとれなかったり、視覚障害の方は日陰を探すのが大変であったり、脊髄損傷の方は体温調節が難しいなど、熱中症に注意が必要となります。

屋内での熱中症患者の7割が65歳以上という統計もあるよ
住宅内における熱中症の発生場所について見てみよう!!

1位 居間リビング 39%
2位 寝室・就寝中 32%

屋内でも熱中症になるのはなぜ?
室内での熱中症は、室内で過ごしている間に室温や湿度の上昇によって起こります。
外での活動後に室内で適切に体を冷やすことができずに熱中症になる場合や、夜間に屋外の気温が下がっても室温が下がらず、寝ている間に熱中症になることもあります。
熱中症の主な症状
熱中症では、体温が過度に上昇する影響で、脳が正常に機能しなくなり
・めまい
・ふらつき
を感じることがあります。
また大量の汗をかくことで、体内の水分と電解質(ナトリウムやカリウムなど)が不足します。電解質バランスが崩れることで
・筋肉痛
・こむら返り
が起こることがあります。

熱中症の主な症状を確認しておこう。
これらの症状が見られた時は熱中症が疑われます。
- 立ちくらみ
- 生あくび
- 大量の発汗
- めまい
- ふらつき
さらに症状が進むと・・・
- 頭痛
- 嘔吐
- 倦怠感
- 判断力低下
- 集中力低下
- 虚脱感
といった症状が見られます。
熱中症が疑われる人を見かけたら

- 経口補水液を飲ませる
- 体を冷やす(首・脇の下・足の付け根)
- エアコンが効いている室内や風通しの良い日陰など涼しい場所へ移動

自分で水分が取れなかったり、様子がおかしい場合(意識障害がある場合)は、
ためらわずに救急車を呼ぼう!!
熱中症の後遺症
重篤な熱中症では後遺症が残る可能性があります。
熱中症の後遺症としては脳などの中枢神経障害があります。
これは、意識障害が見られた場合に生じる傾向があり、倦怠感やめまい・頭痛などが長期間に渡って続く場合もあります。
熱中症による死亡の因子としては
・介護度の高い人
・心疾患の既往がある人
・肺炎の合併がある人
・精神疾患の治療歴がある人
にあると言われています。

介護保険サービスを利用している高齢者の方は、リスクが高いことを念頭に対応しましょう。
熱中症の予防
では熱中症にならないために、予防する方法を見てみましょう!
- 暑さを避ける
- こまめに水分をとる
熱中症を予防するための飲み物はナトリウム(塩分)+カリウムが大切です。
水やお茶よりもスポーツドリンクや経口補水液が効果的!
冷たい味噌汁も塩分が摂取できるのでオススメ。
水の場合は塩分タブレットや梅干しなどと合わせて取り入れると良いですよ。
カフェインを含むものやお酒は利尿作用があり、熱中症予防には適しません。

お茶・コーヒーは良くないのね

熱中症はその日の体調によってもなりやすさが変わってくるよ。
生活リズムを整え、栄養バランスの良い食事を心がけ、熱中症を予防しよう!
認知症と熱中症

高齢者は熱中症に特に注意が必要とお話しをしてきたけど、認知症の方にはさらなるサポートが必要だよ。
例えば・・・
- 暑い日に冬物の服を何枚も重ね着をしている。
- エアコンのリモコン操作を誤り暖房をつけてしまっている。
- リモコンをどこに置いたか分からない。

【衣類について】
厚手の服を何枚も重ね着している場合は、本人に寄り添いながら薄手の服へ着替えるように促しましょう。
エアコンが効き過ぎていて寒かったのかもしれませんし、不安な気持ちから沢山の服を着込んでいるのかもしれません。
どうしても着替えの促しが難しい場合は室温での調整や、ケアマネにも報告しておくと良いでしょう。
【室温調整について】
訪問サービスの職員は訪問の都度、室温に気を配り、適切な室温に調整しましょう。
【水分摂取】
水分摂取については「あとでお水を飲んでください」「ここにお水を置いておきますね」とご本人に任せてしまわずに、飲むところを見届けるのが理想です。
飲み慣れないなどの理由でスポーツドリンクを飲んでくれないこともありますが、そういった時は無理に飲ませるのではなく、フルーツやゼリーなどご本人が摂取しやすいもので水分を補給できるようにしましょう。(糖尿病などの合併症には注意が必要。)

他の訪問サービスと連携し、リモコンの置き場所を確認したり、訪問時にどの程度水分摂取ができたか情報を共有できると良いね!
自身の熱中症にも注意
夏の訪問介護のお仕事は利用者の方の熱中症に気を配るのはもちろん、自身の熱中症にも注意が必要です。
移動の車内が暑かったり、訪問の予定が詰まっていると、水分摂取を控えたりしてしまう場合がありますが、こまめに水分をとり、首元を冷やすなど暑さ対策をしていきましょう。

職員同士声を掛け合って日頃から体調を整えよう!

ほかにも研修資料がありますのでご利用ください。
まとめ
訪問介護事業所における熱中症対策と予防の研修は、高齢者の安全と健康を守るために非常に重要です。
夏季には特に注意が必要ですので、適切な知識と対策を身につけて安全な介護環境を提供しましょう。
