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アスペルガー症候群の事、みなさん理解していますか?
アスペルガー症候群とは
アスペルガー症候群は、発達障害の一種で、現在アメリカ精神医学会による最新診断マニュアル(DSM-5)では、自閉症スペクトラム症として扱われています。
現在、断定できる原因は特定されてはいませんが、何らかの先天的な脳の機能異常により引き起こされていると考えられています。
アスペルガー症候群はローナ・ウィングによって提唱された概念で、以下の3つの特徴を「ウィングの3つ組」と呼んでいます。
これらの特徴が組み合わさったものが、アスペルガー症候群の基本的な症状として見られています。
その他にも
・聴覚や触覚が過敏である
・手先が不器用
などの特徴も。
アスペルガー症候群の特徴
では、3つの特徴を詳しく見ていこう。
社会性(対人関係)の困難
アスペルガー症候群の人は、対人関係に困難を感じている事が多いのよね。
- 社会的な常識やマナーを理解するのが苦手
- 敬語を使うことができない
- その場の空気を読めない
- 自分の関心事に夢中なりすぎて、相手に配慮できない
「非常識」「自己中心的」と受け取られがちなんだ。
コミュニケーションの困難
コミュニケーションが独特なことも見逃せないわ。
- 自分の関心事ばかり長々と話し続ける
- 相手の話を聞かない
- 冗談やたとえが通じない
想像力、興味範囲の困難
想像力や対応力についても困難さがあるんだ。
- 予定の変更やキャンセルに対応するのが苦手
- ある事柄について深く考えられるが、その延長上の可能性を想像できない
- 予期せぬ出来事に対応できない
アスペルガー症候群の困りごと
アスペルガー症候群の人は、どんなことに困ってるのかしら?
周囲の人との会話がうまくかみ合わないことがある。
アスペルガー症候群の人は、周囲の人との会話がうまくかみ合わないことがよくあります。
相手の感情を読み取ることが難しく、結果的に孤立してしまうことがあるのです。
他の人との話がかみ合わないのね。
他人を怒らせてしまう
気持ちを読み取るのが苦手で、無意識のうちに相手を怒らせてしまうことがあるんだ。
敬語の使い分けができなかったり、相手の感情に配慮できなかったりすることが原因です。
また、思ったことをそのまま口にしてしまい、相手を傷つけてしまうこともあります。
自分の考えや意見を主張するのは得意ですが、相手の立場に立って物事を考えるのが苦手です。
省略した言葉を理解できない
「これ」「それ」という省略された言葉が理解できないことがあるんだ。
アスペルガー症候群の人は、会話の中で使われる代名詞
・あれ
・これ
・それ
や、省略された言葉遣いを理解するのが苦手です。
どれ…???
例えば、会話の中で「それ」と言われても、「それ」が指しているものが具体的にわからないため、混乱してしまうことがあります。
・あれ取って
・ちょっと待って
など、代名詞や省略された表現だけでは、相手の意図がつかめずに困惑してしまうのです。
また、会話の中で省略された言葉を推測するのも難しい場合があります。
・行った?
・やった?
など、文脈からその言葉の意味を読み取ることも苦手です。
言葉の意味そのものはよく理解できるものの、言語のニュアンスや暗黙のルールを把握するのが苦手な傾向にあります。
言葉の意味はわかっても、ニュアンスまでは理解できないのよね。
大声や否定的な言動への拒否反応
注意をすると、大声をだしちゃう人もいるんだ。
パニックになっちゃうのね。
アスペルガー症候群の人は、指摘、注意されることなどに対し、それを強い怒りとして受け止めてしまうことがあります。
・早く~しなさい
・〜はやめなさい
といった指摘を受けると、それが注意であっても怒られているように感じてしまうのです。
アスペルガーの人はその言動を脅威として捉え、パニックに陥ってしまう傾向にあります。
自分が攻撃されていると感じ、防御的な反応を示してしまうのです。
うつなどの二次障害を引き起こすことも
他の精神疾患を引き起こすこともあるんだ。
アスペルガー症候群の人は、他の精神疾患を引き起こしたりするなどの、いわゆる「二次障害」に悩まされることがあります。
失敗や挫折、コミュニケーションの取り方が適切にできなかったり、社会性の欠如から孤立してしまうことで、自信をなくし、ストレスを感じてしまうのです。
その結果、うつ病や不安障害などの精神疾患を併発する事態になることがあります。
自分の症状への対処に追われ、心の健康管理ができなくなってしまうのです。
アスペルガー症候群の方への接し方
私たちはアスペルガー症候群の人に対してどう接すればいいのかしら?
障害の特性をよく考えて対応する必要があるんだ。
丁寧に寄り添う
ヘルパーは、アスペルガーの人が何を伝えたいのかを理解する必要があります。
相手がじっと見つめてきたり、表情が乏しかったりしても、柔軟に対応できる心構えが必要です。
相手の話を傾聴し、否定するのではなく共感的な言葉遣いを心がけましょう。
話しかけるときも、急がず、焦らず、ゆっくりとした口調を心がけます。
触れる際の注意
アスペルガー症候群の方の中には、触覚過敏などの感覚の特徴を持っている人が多くいます。
そのため、手を握られたり、肩に手を置かれるなどの行為に、拒否反応を示す人も少なくありません。
ヘルパーはこのような特性を理解し、どうしても触れる必要がある場合には、注意を払う必要があります。
アスペルガーの方に触れる前には、必ず確認をすることが大切です。
・肩に手を置いてもいいですか?
といった具合に、相手に確認してから接触するようにしましょう。
強制的に触れることは避け、相手の反応を見極めながら、状況に応じて柔軟に対応することが重要です。
指示は曖昧にしない、一つずつ指示する
ヘルパーが指示を出す際は、省略された言葉遣いを避け、具体的にわかりやすく説明することが重要です。
また、長い説明を一度に聞き取るのが難しい傾向があります。そのため、一つ一つの指示を分けて丁寧に伝えることが重要です。
スケジュール管理に気を配る
アスペルガー症候群の方は、一度決めた予定や順番を好み、予定の変化に対処するのが困難です。
そのため、ヘルパーは、スケジュール管理に特に気を配る必要があります。
アスペルガーの方にとって、一度組んだスケジュールが突然変更されると、パニックに陥ってしまう可能性があります。
予定通りに行動できないことで、強い不安感や混乱を感じてしまうのです。
したがって、ヘルパーは、スケジュールに変更が生じる場合は、できるだけ早めに伝えることが重要です。
当日になって急に変更を告げるのではなく、できるだけ前もって情報を共有し、不安を和らげるよう配慮する必要があります。
また、単に口頭で伝えるだけではなく、メモやカレンダー、図表などを使って、視覚的にも変更点が分かるよう工夫するとよいでしょう。
言葉だけでは理解が難しい可能性があるため、複数の手段を組み合わせて情報提供することが効果的です。
ほかにも研修資料がありますのでご利用ください。
まとめ
アスペルガー症候群の症例と対処法について紹介しました。
発達障害などについて、ここ最近では一般の方の理解も大分進んでいますが、まだまだ理解されていない面も多くあるのが現状です。
ヘルパーは、アスペルガー症候群を抱える人の悩みを少しでも受け止め、より暮らしやすくなるようにサポートを心がけていきたいですね。